2014年度 公益社団法人 鎌倉青年会議所 理事長所信
理事長 石渡 隆雄
公益社団法人 鎌倉青年会議所 まちづくりビジョン(1991年制定)
「思いやりのある鎌倉 歴史と未来がふれあうまち
人つどうまち 心かようまち」
公益社団法人 鎌倉青年会議所 中期ビジョン(2011年制定)
「IZA 鎌倉」〜刻を紡ぐまち まちが育むひと ひとが創るまち〜
2014年度 テーマ 「敢為邁往」
2014年度 スローガン 「恐れるな、自信を持って突き進もう」
【はじめに】
公益社団法人鎌倉青年会議所は、1966年に情熱を持った青年達の手により誕生しました。明るい豊かな社会の実現に向け、49年の永きに亘り地域社会の発展に貢献して参りました。本年、創立50周年を迎えるにあたり、諸先輩方の築き上げられた歴史と伝統をしっかりと引き継ぎ、自信と誇りを胸に抱き、地域社会に貢献して次世代に繋げていかなければなりません。
青年会議所は様々な活動や経験が出来る場であります。また、多くの出会いや仲間との友情を築き深める場でもあります。しかし、その機会は与えられるものでもなく、待っていても得られるものではありません。自分から行動しなければ得られないのです。青年会議所の意義を理解すると共に、限られた時間と環境の中で、青年会議所でしか経験できない活動や青年会議所でしか会う事ができない機会に積極的に参加する事により、自分自身の成長にも繋がり、自分が住むまち・自分が働く会社・自分の家族にも還元できると考えます。だからこそ、何事にも失敗を恐れず、おのれを信じて、決めた事を必ずやりぬく様に積極的に活動して参りましょう。
【鎌倉青年会議所 創立50周年】
公益社団法人鎌倉青年会議所創立以来半世紀に亘り、多くの諸先輩方によりその時代に合った様々な地域に根ざしたまちづくり運動を展開し築き上げてこられた鎌倉青年会議所は、本年で節目となる50周年を迎える事となりました。今まで当会議所に対して多大なるご理解とご協力を賜りました全ての皆様や諸先輩方に厚く御礼を申し上げます。
私達は当青年会議所の歴史、伝統、創始の精神を再認識し、継承しつつ、節目の年である本年に、1991年制定のかまくらビジョンと2011年制定の中期ビジョンを統合して新中期ビジョンを制定致します。
記念式典は、皆様に感謝を申し上げると共に当会議所の50年間の活動を報告致します。また、制定致しました新中期ビジョンを発表し内容をご理解頂ける場と致します。
私達が地域に求められる役割と信頼に応えられる団体であり続ける為に、新しい鎌倉の魅力を創る事業を行います。
【まちづくりと慈善茶会】
青年会議所が有する魅力の一つに事業や各種活動において得られる経験や人との出会い、それに基づく資質の向上、自己研鑽の機会が挙げられます。青年会議所を構成するのは20歳から40歳と社会において経験を積むべき世代であり、その後の人生において自身の根幹を成す力を形成する時期であります。この力は仕事における業務能力は元より、家庭や地域生活において発揮するべき人間的魅力、すなわち人間力であると考えます。我々青年会議所の会員一人ひとりがこの人間力を向上させる事により、真に地域から必要とされる組織を目指し活動して参ります。
本年、鎌倉青年会議所は33人でその活動を始めます。青年会議所は定年制であり、時が経てば会員は卒業して会の規模は縮小してしまいます。この33人という人数が当会議所において適正であるのか否か。逆に考えれば、鎌倉青年会議所としての運動展開に何人の会員が必要であるのか。そして会員の拡大にはどの様な行動が必要なのでしょうか。会員拡大は青年会議所最大の継続事業であり、全体事業であると言われます。人間が子を産み育てる事によって種族としての不死性を得、社会を構築してゆくと考えるならば青年会議所においても会員の拡大は運動展開を支える根幹であり、最も重要な課題であります。本年も会一丸となって拡大事業に取り組むべく、委員会という枠を超えた活動を展開致します。
【ひとが創るまち 〜 地域との一体感 〜】
鎌倉の魅力は、豊かな自然環境と歴史に彩られた文化、そこに住む意識の高い市民による地域力の高さに象徴されると考えます。我々青年会議所が地域に根差した団体としてより良い鎌倉を創るには、この地域力の発展は欠く事の出来ない物だと考えます。
その一環として当会議所では、2007年より鎌倉市、鎌倉市社会福祉協議会と共に防災事業に取組んで参りました。先の大震災よりその必要性が重要度を増している今、継続してこの事業を取組む必要性があります。
慈善茶会は創立5周年記念事業として開催して以来、昨年で第45回目を開催する事が出来ました。これも毎年お献茶式をご奉仕くださいます茶道裏千家千宗室お家元様、茶道裏千家千玄室大宗匠様、私達にご指導くださる永井宗圭先生をはじめとする茶道関係者の皆様、会場を快くお貸しくださる大仏殿高徳院佐藤孝雄住職様、そして当日ご来場いただいているお客様のご理解とご協力の賜物であり関係する全ての方々に対し心より感謝を申し上げます。慈善茶会は、日本の伝統文化の一つである茶道を通じて地域の方々と協働し、鎌倉の特性を活かし、まちの魅力を発信する事が地域力の向上に繋がると考え、本年も開催させて頂きます。慈善茶会と防災事業を行う事で、鎌倉の地域力を高め、より良い鎌倉のまちの創造に繋がると確信致します。
【組織力の強化】
近年、定年制のある青年会議所は全国的に会員の減少傾向が続いております。鎌倉青年会議所も例外ではありません。当会議所は本年30名でスタートしますが、慈善茶会をはじめ様々な事業を展開するにはこの人数で妥当でしょうか。私は青年会議所入会以来、多くの方々と出会い、青年会議所でしか経験できない事を多く経験してきました。また、仲間と共に楽しい事や辛い事を経験した中で友情が生まれ、掛けがえのない友が出来たと思います。青年会議所運動で苦楽を共にした仲間は卒業しても一生の友であると言われます。この素晴らしい経験を一人でも多くの方に経験して貰いたいと考えます。また、我々の目的である明るい豊かな社会の実現を目指す為にも多くの会員が必要であり、会員自ら青年会議所活動や魅力を理解し発信する事で、青年会議所運動の理解者が地域に広がり会員が増える事に繋がります。だからこそ、会員拡大は重要課題であり継続していく事業であります。
青年会議所の会員は、社会人として働く者が多くおります。青年会議所で学んだ経験や知識、人脈を仕事でのあらゆる場面に還元出来、社会人としての資質の向上に繋げるべく研修並びに近隣LOMとの合同事業を行います。会員拡大と研修事業を行う事により、地域に必要とされる組織になる事を目指します。
【組織基盤の確立】
鎌倉青年会議所は様々な個性や価値観を持つ者が自由な意見を交し合い議論し合い、同じ方向に向かって協力する組織作りをしてきたからこそ、永年に亘り地域に根ざした団体として発展して来ました。その組織の根源は総会の開催や理事会の開催など会全体の設営事業、1年間の活動の方向性を会員又は地域に発信する広報事業、当会議所の活動を理解し、支援して下さいますOBの諸先輩方や地域の関係諸団体との関係を深める交流事業並びに地域の各種団体の事業への渉外事業。公益社団法人としての財務管理などの運営活動であり、会として最も重要な役割の一つであります。行政や地域の各種団体や公益社団法人日本青年会議所・関東地区協議会・神奈川ブロック協議会のそれぞれのスケールメリットを活かした活動が出来るのが出向であります。LOMだけではなく活動範囲を拡げるこの出向の機会を提供すると共に出向者をサポートして参ります。
【おわりに】
私は青年会議所に入会してから、多くの人と出会い、様々な経験をさせて頂き、仲間との友情を深める事や成長をさせて頂きました。「ひとはひとと共に生き、ひとと交わりながら、人になっていく」と言う言葉があります。人は一人では成長に限度があります、人と出会い刺激し合い、相手と解り合うからこそ成長するのです。青年会議所も同じです、様々な個性や価値観を持った会員同士が苦楽を共にし、お互いを分ち合えるからこそ友情が深まり、同じ目標を向かって思いっきり進んでいけるのです。
私は理事長としてその様な環境を作り、皆の先頭に立ち率先して鎌倉のまちの為に活動させて頂きます。皆様と共に何事にも恐れることなく、目標に向かい一年間共に活動して参りましょう。どうぞ宜しくお願い致します。