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理事長所信
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公益社団法人 鎌倉青年会議所 第48代理事長 鈴木 泰三



第48代理事長 鈴木 泰三
2012年度 公益社団法人 鎌倉青年会議所 理事長所信

理 事 長  鈴 木  泰 三

公益社団法人 鎌倉青年会議所 まちづくりビジョン(1991年制定)
「思いやりのある鎌倉 歴史と未来がふれあうまち 人つどうまち 心かようまち」
公益社団法人 鎌倉青年会議所 まちづくりテーマ(2009年〜2013年)
「地域力あふれるまち かまくら」〜協働の先に見えるコミュニティエンパワーメント〜
公益社団法人 鎌倉青年会議所 中期ビジョン(2011年制定)
「IZA 鎌倉」〜刻を紡ぐまち まちが育むひと ひとが創るまち〜


2012年度 テーマ
「一期一縁」

2012年度 スローガン
「志を高く未来(あす)に向かって心の扉を開こう」



【はじめに】
 鎌倉青年会議所が発足して47年、志高い諸先輩方によって地域に根ざし、その時代に合ったまちづくり運動を展開され、これまで様々な実績を残されてきました。こういった活動が鎌倉のまちに与えた影響ははかり知れないものであり、それは我々現役会員の誇りでもあります。しかしその一方で、この約半世紀の間で我々のまちの表情やライフスタイル、人間関係など、時代は大きく変化しました。物流の発達により世界中の様々なものが身近で手に入ることが出来るようになり、移動に関わる高速化が発達し、インターネットや携帯端末などの利便性が向上した事などにより、物事に対する価値観なども時代の流れによって大きく変化していきました。これらは経済の活性化や技術の発展という意味ではすばらしいことですが、進化と衰退は表裏一体とも言え、これらが進化して生活が豊かになった反面、都心回帰による地方都市の過疎化や人間関係の希薄化など、あらゆる変化の影響が進行していったことも事実なのではないでしょうか。また、最近では世界中の情報がリアルタイムで入手できるようになり、恵まれた社会環境になっていますが、その分だけ様々な価値観や情報が溢れかえり、確固たる芯をもって判断することが出来にくくなっていると考えます。物質的には豊かになりながら、何か得体の知れない不安感にかられている現状を前に、我々は「明るい豊かな社会」の実現を目指すために、明確なビジョンをもって行動しなければいけません。

 昨年、当会議所は創立50周年とその先に向けた運動指針である中期ビジョン「IZA鎌倉」〜刻を紡ぐまち まちが育むひと ひとが創るまち〜 と、その具体的な行動指針であるアクションプランを策定いたしました。本年はその中期ビジョンを実行していく最初の年でもあります。Imagination(鎌倉らしさの創造)、Zeal(熱意あふれるひとづくり)、Ability(能動的組織の確立)、これらの3本柱を念頭において、方向性の揃ったより良い事業計画を進めて参ります。そして、その先にある50周年に向けて組織としての方向性を揃えた上で、まちづくり団体としての模範となるべく、更なる成長を遂げて参ります。


【鎌倉らしさの創造】
 毎年多くの皆様にお越し頂いている慈善茶会ですが、昨年は第43回目を好天の中無事に開催させていただくことが出来ました。これも偏にお献茶式を執り行って下さいます茶道裏千家千宗室お家元様、毎年ご指導いただいております永井宗圭先生をはじめと致します茶道関係の皆様、毎年会場をお貸し下さいます大仏殿高徳院佐藤孝雄ご住職様、そして、毎年ご来場頂いております多くの皆様のご理解とご協力があったからこそと、当会議所を代表いたしまして心より感謝を申し上げるしだいです。
この慈善茶会も今年で44回目を迎えさせていただきます。当会議所創立5周年記念事業で始まったこの慈善茶会も年月を経ることで、研修的な意味合いからまちづくりとしての意味合いが強くなって参りましたが、この流れを踏襲しつつ、慈善茶会を開催する意味と茶道の心を再度見つめ直し、来られた方々に対して最大限のおもてなしが出来るよう、メンバー一丸となってお客様をお迎えさせていただきます。

 鎌倉は三方を山に囲まれ、南側には海を臨み、温暖な気候や歴史を感じることが出来る景観などがあふれた観光資源豊富なまちであり、そのため毎年多くの観光客で賑わいを見せています。こうした魅力のあるまちは一朝一夕でつくりあげられたものではなく、鎌倉時代は幕府として150年もの間歴史の舞台になり、その後は高度経済成長とともに発展し、先人たちの永きにわたるまちづくりの積み重ねの結果として現在のまちが形成されております。鎌倉のまちが多くの人たちに共感を呼んでいるのは、この歴史と今まで培われた日本文化を身近な所で感じることが出来るからであると考えられますが、その反面、長い間の日常生活でつい見過ごしている地域の魅力があることも事実です。本年は、この鎌倉の持つ魅力や古くからの歴史をあらためて学ぶとともに、これらの魅力をもっと多くの市民に発信して参ります。

【熱意あふれるひとづくり】
 昨年の3月11日14時46分、我が国日本は未曾有の大震災に見舞われ、我々国民は多くの悲しみと絶望感を抱きました。今まで何気なく生活していたまちが一瞬にして地震や津波により消失してしまい、自然災害に対する恐ろしさをあらためて実感するとともに、今までの価値観や普段当たり前として考えていた物事を根底から考え直すきっかけとなりました。我々はこの多くの犠牲者が出た東日本大震災を決して忘れてはならないと心に誓うとともに、今後はこの震災を教訓にしていかなければいけません。災害は事前に対策や準備をしていないと甚大な被害になりますが、これがしっかりと予測され事前に準備されていれば被害を最小限に抑えられます。いつ鎌倉で災害が発生しても対応できるようにしっかりとした心構えが必要であると考えます。
災害時に地域の人財として求められること。私はその一つがリーダーシップであると考えます。当会議所は2007年に、鎌倉市、社会福祉法人鎌倉市社会福祉協議会との三者における災害時の協定を締結しておりますが、有事の際は組織の力と日頃から鍛えているリーダーシップをしっかりと発揮できるように、行政や関係諸団体等とともに連携した事業を行って参ります。

 ここ数年、当会議所は青少年を対象とした体験型事業を行ってきました。青少年の健全な育成は我々が掲げる「明るい豊かな社会」を構築していく上では欠かせないものでありますが、このような体験型事業は子供達の感性を養うとともに今後の人生において豊かな心を育てます。まちづくりは一朝一夕によってつくりあげられるものではないと先ほど申し上げましたが、ひとづくりも同様に継続したアプローチが必要であると考えます。子供達にとって普段得ることの出来ない貴重な機会を与えるのも我々の使命であり、こうした活動の結果が今後の大きな効果を生むのだと私は確信しています。

【能動的組織の確立】
 青年会議所の活動を行っていく上で、全国的に見ても会員拡大は最重要課題といえます。特にここ数年における当会議所の卒業予定者は多く、少しでも油断すると会員数が瞬く間に半減してしまう危機に陥っています。先輩たちから永年受け継がれてきたJCの歴史と伝統を未来に繋げていくためにも、本年は今までの会員拡大手法を見直して新たな取り組みにも積極的に挑戦して参ります。また、鎌倉市内には青年会議所に興味や理解のある個人や法人の方がいるにも関わらず、年齢対象外であることや様々な理由により今まで関わってこられなかったケースがあると考えられます。このような未開拓の支援者に対しても青年会議所活動をしっかりとアピールし、賛同者を増やして参ります。

 我々は毎年様々なまちづくり運動を行い、ここ数年では特に公益性の観点からより市民に拓かれた事業を行って参りましたが、一般市民から見たまちづくり団体としての認知度はまだまだ低いのが現実です。こんなに良い事業をしているのだから分かってくれるだろうという傲慢な姿勢ではなく、JAYCEEとしての志をしっかりと広く市民に理解してもらうためにも、本年は特に広報を意識した活動を行っていき、外部に対してより多くの情報についてホームページ等を通して発信していきます。そして、今まで苦手とされてきた広報の分野について積極的に行っていくことで、会員拡大、事業構築等の面においても相乗効果が期待できると考えます。
また、総会、理事会、渉外等の組織運営ですが、これらは社団法人を運営していく上での根幹を担う重要な役割であり、JC活動を行っていくに当たって、学ぶべきところが多く詰まった部分であると私は認識しています。ロバート議事法に則った会議運営、公益法人会計基準に則った財務運営、その他各種の運営は青年会議所の活動全体の中に凝縮されており、これらの運営経験は現役会員でいる期間に限らず、JCを卒業した後にも必ずや個人の能力としてまちづくりに役立っていくことでしょう。地道に粛々と行っていくことで大きなものが得られるということも忘れてはいけません。

 当会議所はこれまでの間、諸先輩方の積極的な活動により日本青年会議所、関東地区協議会、神奈川ブロック協議会、その他各種の出向先など様々な場所でご活躍されてきました。このLOM以外の活動では各地青年会議所との人脈づくり、情報交換、そして、相互の支援体制などで個人的にも組織的にも様々なことが得られる場所でもあります。本年も引き続き、出向者が思い切った活動が出来るようサポートしていくとともに、出向先で得られた経験や知識をLOMにフィードバックして、将来を見据えた組織づくりを行って参ります。


【終わりに】
永い人生の中で我々現役メンバーは“縁”あってこの鎌倉の同じ団体で、同じ時間を共有しています。年齢も違う、職業も違う、今まで生きてきた人生も全く違う、こうしたメンバーが、それぞれ自分達の役職の立場で考え、行動してまちづくり運動を日々行っています。ここには人から教えられるだけでは得られない数多くのものがあり、人に教えることで得られるものも数多くあります。
「何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない。」これはアルベルト・アインシュタインの言葉ですが、青年会議所は大人の学び舎であり、自ら活動し、たくさんの事を体験しなければ青年会議所に入会した意味はありません。青年会議所は機会を与えてくれるだけで、行動するのはあなたです。本年のこうした人の縁、地の縁、時の縁で築かれる組織での活動を一生に一度の貴重な機会ととらえて、自ら考え率先して行動に移しましょう。そして、多くの仲間達と心の限界にチャレンジしたとき、きっと何かが見えてくるはずです。皆様にとって貴重な一年になることをお約束申し上げ、理事長所信とさせていただきます。一年間よろしくお願いいたします。






公益社団法人 鎌倉青年会議所

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