2016年度 公益社団法人 鎌倉青年会議所 理事長所信
理事長 渡邊 智治
公益社団法人 鎌倉青年会議所 まちづくりビジョン(1991年制定)
「思いやりのある鎌倉 歴史と未来がふれあうまち
人つどうまち 心かようまち」
公益社団法人 鎌倉青年会議所 中期ビジョン(2011年制定)
「IZA 鎌倉」〜刻を紡ぐまち まちが育むひと ひとが創るまち〜
2016年度 テーマ 「新たなる挑戦」
2016年度 スローガン
「今こそ挑もう明るい未来に向けて!!」
【はじめに】
私たちが住む日本は戦後、国民が強い意志を胸に立ち上がりました。その後、急速な復興を行い様々な分野において日本経済は飛躍的な成長を遂げてまいりました。その結果、私たちはその日本で不自由なく豊かに暮らして参りました。しかし現在の日本を取り巻く情勢は不安定な政治、不景気による企業の倒産、顕著な少子高齢化、幼児虐待やいじめなど様々な問題を抱え、暗い影を落としております。日本経済が急速に成長してきたと同時に多くのものを犠牲にしてきたのも事実です。このように様々な問題を抱える中で、私たちは今、何をすべきでしょうか。我々青年会議所はこのような時代だからこそまちの先頭に立ち、「明るい豊かな社会の実現」を目指して、率先して行動することが必要であると考えます。本年は創立52年目に入り、創立60年目、100年目に向かってまた新しい歩みを始めていきます。我々のまちをしっかりと見据え、地域が本当に必要としている事業を展開し、これまで先輩方が作り上げた歴史と新たなる挑戦を胸に2016年度も力強く活動してまいります。
【鎌倉のまちに必要なまちづくり】
鎌倉青年会議所はまちが今、何を求めているかしっかりと見据え、事業展開をすべきだと考えます。この町に住む、未来ある若者達がまちの魅力に関心を持ち、人任せにせず、まちの様々な事柄に自らが率先して行動を出来る人材になり、活気に満ちた姿を未来に向けて見せ続けて欲しいと考え、この鎌倉の地で気付きを得て貰える事業を創造して行きます。その事業がしっかりと活動展開出来れば鎌倉のまちに対して今後も必要とされる組織で在り続けられると確信しております。
それと同時に、毎年5月に開催している慈善茶会は昨年に第47回目を無事に開催する事が出来ました。これも偏に毎年お献茶式を行って下さいます茶道裏千家千宗室お家元、また永きに亘りお世話になっております茶道裏千家淡交会鎌倉支部の皆様をはじめとする茶道関係者の方々、こちらも永きに亘り会場をお貸し頂いております大仏殿高徳院佐藤孝雄ご住職、そして、毎年ご来場頂いている皆様のご理解とご協力があって開催させて頂けているという事に感謝し、メンバー一同を代表しまして心より御礼申しあげます。
しかし、このような歴史と文化に彩られた慈善茶会も変革の時にあると考えており、今までの事業の形を見直し、新しい事業の形にして行く必要があると考えます。日本の文化である茶道で会員の研鑽を図り、ご協力頂く関係諸団体、ご参加頂く方々にまちの魅力を感じて頂くという思いは踏襲して、新たなる挑戦と共にしっかりと活動してまいります。
【会員拡大の重要性と地域に必要とされる人づくり】
我々青年会議所には定年制があります。毎年、会の先頭に立ち積極的に活動されている会員が多く卒業していく事が現状です。そして本年、鎌倉青年会議所の会員数は34名でスタートします。積極的に力強い青年会議所運動を展開していく為には、会員拡大は最重要課題の1つだと考えております。会員拡大は担当の委員会を中心に会員全員がその必要性を理解して一丸となり、取り組んでいく事が大切です。そして何よりも、会員自身が青年会議所の中身をしっかりと理解して、誇りを持って活動し、地域に発信していく事こそが重要です。その活動が市民に浸透していく事で、我々の活動に賛同してくれる仲間が増えていきます。そのような明確な意識と熱い気持ちを持って取り組んでまいります。また、我々が継続して地域に必要とされ、信頼される運動を継続していく為には、人づくりが重要な課題です。定年のある青年会議所は知識や経験のある会員が年々卒業していきます。今後も会の活動を力強く継続していく為には、会員の資質向上が非常に大切です。近隣の青年会議所と活動して見識を広め、自己研鑽を行う事や、現役会員や新入会員そして入会希望者にも多くの学びの機会を創り出します。青年会議所のこれまでの活動、それ以外の事柄や人と触れ合い、気付きや学びを得ることで、会員自身の成長を促し、青年会議所活動をしっかりと行える人材になると考えます。
【強い組織基盤の確立】
組織を運営、維持する上で最も大切なことは、当たり前のことを当たり前に実行することだと考えます。すなわちそれはこの地域で、市民や関係団体の皆様から信頼を得る団体であることであり、それを委員会のメンバーのみならず、常に会員ひとりひとりが持ち続けなければなりません。総会や理事会の運営はもちろんのこと、ロバート議事法による会議の運営、公益法人会計の基準に則った財務運営などは、青年会議所の運営だけではなく、あらゆる組織の運営で役立つものばかりです。これらを学ぶことも会員にとって個人の能力として備わってゆくのです。それは青年会議所のメンバーだからということではなく、この地域に生きる社会人として必要なことなのです。
【強固な組織運営と渉外事業】
まちづくり団体として、組織の維持発展に欠かせないのは青年会議所の土台となる運営面の活動だと考えます。この活動の部分がしっかりしているからこそ他の事業が円滑に行えると考えます。会の最高意思決定機関である総会の開催、理事会の設営等の総務事業、会員同士や先輩方との強い信頼関係を構築していく為の交流事業、我々の活動を広く発信していく為の広報事業や各事業を行う為に必要な財務運営があり、これらの担いは我々の活動を支える重要なものであります。また、2016年度は、広報、交流において対外的な発信はもとより、青年会議所会員に向けた情報の配信に力を入れたいと考えております。そして、自らの学びと、関係性を構築する為に様々な場所へ出向者を輩出し、会員が胸を張って活動出来るように支援を行います。また、公益性を持った組織として外部より依頼された渉外事業に積極的に参加します。関係諸団体や地域の皆様に必要とされるよう活動してまいります。
【おわりに】
私は2007年6月に入会し、現在まで9年間に渡る青年会議所活動をして参りました。
その活動の中で多くの人々に出会い、刺激を受け、社会に対する勉強をさせて頂きながら個人では成し得ない色々な活動をさせて頂きました。その活動は何物にも代え難い素晴らしい経験をさせて頂き見識を広める事と多くの人との出会いを得る事が出来ました。本年はその集大成として今までの経験やこれまでに培って来たまちに対する思いを形にするべく公益社団法人鎌倉青年会議所の2016年度の理事長としてメンバーの先頭に立ち、新たなる挑戦を胸に、鎌倉のまちが今まで以上に輝く為に、積極的な活動を強い気持ちを持って突き進んでまいります。1年間どうぞ宜しくお願い申し上げます。